連想ゲームの要領で記憶する… 連想結合法
さあ、いかがだろう? あなたは三分間でどれだけの事項を暗記できただろうか。
「記憶力自己判断テスト 1」を行なった際、あなたは「遠足」から始まる一連の事項がいくつかのテーマでつながっていると気づいただろうか? 遠足に持っていくのはお弁当、その中に必ず入っているものといえば卵焼き。卵焼きを作るときには砂糖を使う。砂糖に群がるのは蟻の行列…。連想ゲームの感覚で、複数の事柄を結んで記憶していくのが連想結合法だ。
過去のヒット曲を聞くと、同時に、その当時の思い出がよみがえることがあることは先に説明した。連想結合法の原理は、それと同じである。覚えたい事柄と事柄を、イメージ連鎖で結ぶのだ。
たとえば、シロツメクサが一面に広がっている風景を想像してほしい。その中から特定の一本を探し出せ、と言われたらどうだろう? 途方もない指示に、あなたは頭を抱えるのではないか。だが、それが編み込まれた一本の太い鎖になっていれば話は別だ。鎖を手繰って特定の一本を探すだけなら、さほどむずかしくはないだろう。
同様に、人間の記憶も鎖として編み込んでおくとよい。脳への記銘(インプット)が強力になるので、保持(キープ)も想起(アウトプット)もともに容易になる。
「暗記力自己判断テスト 1」の例でいうと、「砂糖」は「卵焼き」と「蟻」の二つの事項とつながっている。「遠足→お弁当→卵焼き」と一連の事項をイメージの鎖で結んでおくことで、仮に途中で一つ忘れてしまっても前後の関係から記憶を手繰り寄せることができる。
また、まったく関係のない事柄を二十個も覚えるのに比べたら、イメージ連鎖で結ばれた事項を一つのグループとして覚えるほうがずっとラクだ。
歴史や文学史を勉強する際には、連想結合法を使って暗記してみよう。きっと今までよりもスムーズに学習が進むはずだ。
サンプルを二つ挙げておくので、自分自身の勉強に応用してみてほしい。
【連想結合法サンプル1】 白樺派にまつわる事項を暗記するケース
トルストイ 武者小路実篤 『或る男』 『或る女』 有島武郎
同人雑誌『白樺』 志賀直哉 『城の崎にて』 文化勲章 人道主義
理想主義……
【連想結合法サンプル2】 天平文化にまつわる事項を暗記するケース
唐 仏教文化 律令国家 平城京 聖武天皇 東大寺 校倉造り
国分寺 口分田 光明子 藤原不比等 奈良時代……
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