インターチェンジ効果で文節読みの限界スピードで読める
文節読みトレーニングの意味について説明しましょう。
例えば、あなたが自動車で高速道路に入ったとします。入った直後は、次々に追い越し車線の車に追い越されていき、ずいぶん速いスピードで飛ばしているなと感じるでしょう。
しかし、しばらく走っているうちに、時速100キロのスピードにも慣れてきます。
その後、インターチェンジを抜けて高速道路を降り、一般道路に出ると、急に制限速度が時速40-50キロ程度に制限されます。ところが、身体の感覚はまだ高速道路のスピードに慣れていますから、スピード・メーターをチェックしながら走らないと、すぐに時速20~30キロはオーバーすることになります。
この体感速度とスピード・メーターの示す速度のギャップは、脳の働きと大いに関係があります。つまり、高速道路を走行している時には、車窓から見える景色が時速100キロのスピードで流れていくことに、脳がすっかり慣れてしまっているのです。その結果、急激にスピードを落とすと、周囲の景色の流れを相当に遅く感じます。ここで一種の「錯覚」が起き、通常は自分が時速40キロのスピードだと判断している体感速度が実際には、時速60~70キロといった速いスピードになってしまうのです。この、高速道路を降りた直後のスピードの出しすぎ現象を、一般に「インターチェンジ効果」と呼び、誰でも万人共通に起きる現象です。
この効果を、スポーツでも意図的に採り入れて行なうことがあります。例えば野球で、剛球投手を打ち崩すのに、もっと速いスピードにピッチング・マシンを設定して打ち込み練習を行なうといった練習です。
スポーツだけでなく、読書にもこのインターチェンジ効果を活用できないかと考えた人物が、1974年のアメリカのトニー・ブザン氏です。著書『USE YOUR HEAD』の中で発表した、プザン氏の提唱は、読書という行為においても同様の加速効果が見られる、というものです。つまり、高速で読むトレーニングを行なった後では、以前と同じ感覚で読んでいてもインターチェンジ効果によって実際には「知覚の高速化」が行なわれるために、以前よりも速い読書スピードで読めるのです。このトレーニングを続けて行なっていると、遂には限界スピードで読めるようになります。
一目で見たもの-一文字の集合体が先ず大脳の後頭部に存在している視覚野に写ります。更にそれが、側頭葉の聴覚中枢であるウェルニツケ中枢(言語を聞いて理解する機能を持つ)が1個ずつに分解して、意味を取り、理解することができます。このメカニズムが、インターチェンジ効果によって加速され、今までと同じ順番どおりの読み方で論理的に理解し、分速10,000文字までは読み取るスピードを上げることが可能です。
文節読みトレーニングでは、1文節~5文節までのトレーニングをパソコン画面で行ない、このインターチェンジ効果による加速を系統的に組み立てることに成功しています。SP式の教室トレーニングでは、1行1文節から20行24文字まで全部で39段階のトレーニングを行なっています。そして1段階の画面表示のスピード差が100レベルありますので、合計で3,900段階のトレーニングを自分の脳の処理速度に合わせて、個別の指導でトレーニングを受けられます。
速読とは、読書速度が平均的日本人の10~50倍という高い山に登山するようなものです。高傾斜の山道を登ることは、よほど日頃から訓練を積んでいる人でないと、山頂まで到達することは困難だと思われます。しかし、この山道が、なだらかなドライブ用のスカイラインだったら、どうでしょう? 無理なく山頂に到達できるはずです。読書の場合には、知覚の高速化を次々に起こしていけば、それが可能になります。
SP式では、パソコン画面に表示される限界速度で、画面いっぱいの文字群を速読できる人も出てきました。これは、分速20万文字以上のスピードになります。もちろん、本で読む時はページをめくることが困難になるので、5~10万文字/分が限界速度になります。
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