速読のプロが教える!簡単文章要約術 | SP速読学院

速読ブログ

2023.08.18
勉強

速読のプロが教える!簡単文章要約術

猛暑、いや酷暑の日が続いています。
学生の皆さんにとっては嬉しい夏休みでもありますが、その反面、渡された宿題を見て溜息をついた人も多いのではないでしょうか。
教室に初めて来校した子供たち(小学生~高校生まで、年齢は様々です)のほとんどが、読書は好きじゃない、苦手、と言います。
そのため、夏休み近くなると、読書感想文どうしよう……という相談もよく受けます。
この記事では夏休みの読書感想文だけでなく大人もビジネスで使える文章要約の方法についてお伝えします。

筆者は現在30代前半で、自分たちが夏休みの課題に取り組んでいたころ、読書感想文の書き方については、あまり指導を受けなかったように記憶しています。
今はこのように書きましょう、というフォーマットが配布されることも多いとニュースで目にしました!それでは、どのようなフォーマットなのか、見てみましょう。

参考URL: https://www.fnn.jp/articles/-/218733

引用元の記事を参考にすると、

1.本をえらんだわけ
2.あらすじ
3.こころにのこったところ
4.じぶんだったらどうするか

この4点に着目して書けば良いようです。
このプリント、とってもわかりやすくて、自分が小学生の時にあったらきっと喜んで枠を埋めたに違いありません。

しかし!速読インストラクターとなった現在、次なるハードルが想像できます。
それは

「2.あらすじ」

の書き方です。

内容を要約する、というパートなんですが、大人でも意外と難しいんです。
というのも、我々インストラクターは、速読トレーニングの一環として良く、今読んだお話はどんな話でした?と口頭でお伺いすることがあります。
すると、内容は覚えていても、しっかり順序立ててまとめるのは非常に難しく、無秩序に覚えていることを羅列しがちです。
現代文や国語の筆記テストでも「要約しなさい」という問いに、ただ本文を丸写ししただけの経験がある人もいるのではないでしょうか。
ちなみに私はあります!です・ますとである・だすら統一せず、ただだらだら書いて枠が足りなくなった思い出が…!

なので、今回は今すぐ実践できる、要約の簡単な方法について解説します。
読書感想文でお悩みの小学生の皆さんも、資料のまとめに困っている社会人の方も、ぜひ参考にしてください。

①公式のあらすじを一度読む

そんな…いきなり…!?と思われることでしょう。
もちろん、読むだけです。丸写しはダメです。ポイントは、いったいどんな話なのか、という前提条件を頭に入れることにあります。

舞台は日本なのか、アメリカなのか。時代は現代なのか過去・未来なのか。過去なら何時代なのか。話のジャンルは何なのか。
おおざっぱにでも解っていれば、何がキーワードなのか解りやすくなります。
最近はamazonで検索すると、短くてもあらすじが載っています。出版社の公式HPもお勧めです。
ちなみに、速読をマスターするとあらすじ程度なら1冊15分程度で理解できるため、上級者には一度ざっくり目を通してから熟読するようにお伝えしています。

②時系列を意識する

本を1冊読み切るためには、おそらく数日かかるはずです。
前日に読んだ内容を完璧に覚えておくのは至難の業。
そのため、読みながら「いつの状況なのか」だけでもメモをとりながら読みましょう。
話の流れでは過去に戻る場合もありますので、日付や年月日のような解りやすいワードがあれば、メモしておきましょう。

③固有名詞は3個まで

これは、読書感想文や、文章題での場合です。
仕事などで使うときには、もっと必要な場合もあるかもしれません。
固有名詞は、覚えているとついつい差し込みたくなってしまうのですが、余計なところまで説明してしまう可能性があります。
なので、3つだけに絞りましょう!

④導入と結論を大事に、中盤は大胆に省略

だらだら長くなってしまう要因のひとつは、中盤の出来事を具体的に書きすぎてしまうところにあります。③とも関係ありますね。
誰が最終的にどうなったのか、という結論に至るために必要な前提条件のみ、導入に書きましょう。

以上を踏まえて、例として「ハリーポッターと賢者の石」を要約してみましょう。

①公式HPにあらすじが載っていましたので、確認します。
https://www.sayzansha.com/book/b357767.html
ふむふむ、どうやら「ロンドン」を舞台にした「魔法使い」の出てくる「ファンタジー」のようですね。

②時系列を意識すると、どうやら主人公のハリーポッターは引き取られたおじ・おばの家からホグワーツ魔法学校に行き、魔法学校ではさまざまな行事がありそうです。その一方で、ハリーの過去には両親を失った思い出がありそうです。というように、進行していく軸と、そのなかで過去にまつわるパートがあります。

③魅力的な固有名詞が多すぎるんだが…!ロンもハーマイオニーもクィディッチもスリザリンも入れたいわ!と思うところですが、ぐっと心を鬼にします。主人公の名前である「ハリー・ポッター」ほとんどの時間を過ごす場所である「ホグワーツ魔法学校」タイトルにも入っていて話の根幹にかかわる「賢者の石」この3つに絞りました。

④中盤も、ものすごく省略したくない気持ちはあるのですが、ここは抑えて、③で絞ったワードをつなげるようにして組み立てます。

ということで、出来上がった要約はこちらです。

「両親を亡くし、おじ一家にいじめられて育ったハリー・ポッター。しかし、彼は本当は魔法使いであり、ホグワーツ魔法学校に入学することになる。友達もでき、学校生活を楽しんでいたある日、学校内にある不老不死の水を作り出す賢者の石が何者かに狙われていると気づく。ハリーは友達の力も借りながら悪と対峙し、無事に石を守った」

いかがでしょうか?この要約のあと最初に述べた

3.こころにのこったところ→悪と戦った際、ロンが自らの身を呈してハリーを勝たせるところ

4.じぶんだったらどうするか→ロンのように勇気が出せるだろうか…
のようにまとめると、ちょうどよく終わるのではないでしょうか。

コツさえ解ってしまえば、要約は簡単に出来ます。
さらに、速読をマスターしていれば、全部を読むのにかかる時間も短縮できるため、より短い時間でアウトプットまで辿り着けます!
そもそも内容をまとめる以前に、読むのに疲れちゃうんだよなあ…という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

暑すぎるこの夏、おうちでゆっくり過ごす時間も増えるかと思います。
宿題は気重かもしれませんが…サクッと終わらせて、残り短い期間を目いっぱい遊びましょう!

速読に関する気になることがあれば無料体験レッスンでインストラクターに直接ご質問していただけます。
気になった方はぜひ一度無料レッスンをお試しください。

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