「やまなし Part.3 宮沢賢治」
読書スピード計測
あなたの読書スピードを計測します。
「開始」を押して、表示される文章を読んでください。
あらすじを取るくらいの理解度で読んでいきます。
「次ページ(→)」を押して読み進めてください。
最後にあなたの読むスピード(分速)が表示されます。
「開始」でトレーニングスタート、「終了」でトレーニングを終了します。
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「どうしたい。ぶるぶるふるへているじゃないか。」
「お父さん、今、おかしなものが来たよ。」
「どんなもんだ。」
「青くてね、光るんだよ。はじがこんなに黒くとがってるの。それが来たら、お魚が上へ上っていったよ。」
「そいつの目が赤かったかい。」
「分からない。」
「ふうん。しかし、そいつは鳥だよ。かわせみというんだ。だいじょうぶだ、安心しろ。おれたちはかまわないんだから。」
「お父さん、お魚はどこへ行ったの。」
「魚かい。魚はこわい所へ行った」
「こわいよ、お父さん。」
「いい、いい、だいじょうぶだ。心配するな。そら、かばの花が流れて来た。ごらん、きれいだろう。」
あわといっしょに、白いかばの花びらが、天井をたくさんすべってきました。
「こわいよ、お父さん。」
弟のかにも言いました。
光のあみはゆらゆら、のびたり縮んだり、花びらのかげは静かに砂をすべりました。
二、十二月
かにの子どもらはもうよほど大きくなり、底の景色も夏から秋の間にすっかり変わりました。
白いやわらかな丸石も転がってき、小さなきりの形の水晶のつぶや、金雲母のかけらも、流れて来てとまりました。
その冷たい水の底まで、ラムネのびんの月光がいっぱいにすき通り、天井では、波が青じろい火を、燃したり消したりしているよう、辺りはしんとして、ただ、いかにも遠くからといふように、その波の音がひびいてくるだけです。
「お父さん、今、おかしなものが来たよ。」
「どんなもんだ。」
「青くてね、光るんだよ。はじがこんなに黒くとがってるの。それが来たら、お魚が上へ上っていったよ。」
「そいつの目が赤かったかい。」
「分からない。」
「ふうん。しかし、そいつは鳥だよ。かわせみというんだ。だいじょうぶだ、安心しろ。おれたちはかまわないんだから。」
「お父さん、お魚はどこへ行ったの。」
「魚かい。魚はこわい所へ行った」
「こわいよ、お父さん。」
「いい、いい、だいじょうぶだ。心配するな。そら、かばの花が流れて来た。ごらん、きれいだろう。」
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「こわいよ、お父さん。」
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光のあみはゆらゆら、のびたり縮んだり、花びらのかげは静かに砂をすべりました。
二、十二月
かにの子どもらはもうよほど大きくなり、底の景色も夏から秋の間にすっかり変わりました。
白いやわらかな丸石も転がってき、小さなきりの形の水晶のつぶや、金雲母のかけらも、流れて来てとまりました。
その冷たい水の底まで、ラムネのびんの月光がいっぱいにすき通り、天井では、波が青じろい火を、燃したり消したりしているよう、辺りはしんとして、ただ、いかにも遠くからといふように、その波の音がひびいてくるだけです。
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お疲れ様でした。
文章の内容を覚えてしまった場合、正しい数値が計測できない場合があります。
その場合はトレーニング一覧ページより「読書スピード計測(各種文章)」より正しい数値を計測しましょう。
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