読書スピード計測


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二人は腕を組んで通りを歩き始めた。西部から来た男は、成功でうぬぼれにかられ成功物語を語り始めた。相手はオーバーに深く体を沈めて、おもしろそうに聞いていた。
角に電灯の明々とついたドラッグストアがあった。そのこうこうたる明かりの中に入ると、二人は同時に振り向いて相手の顔をじっと見つめた。 西部から来た男は不意に立ち止まって、腕をほどいた。
「お前はジミー=ウェルズじゃないな。」と彼はかみつくように言った。「二十年は長い年月だが、人間の鼻が、わし鼻からしし鼻に変わるほど長くはないぜ。」
「だが時には、二十年たつと、善人が悪人に変わるよな。」と背の高い男が言った。
「お前は十分前に逮捕されたんだ、おい、＜お辞屋＞のボブ。シカゴから電報が来たんだ。お前がこっちに立ち寄ってるかもしれんが、お前にはちと用があるってね。 おとなしく来るかね?その方が身のためだ。ところで、署に行く前に渡してくれと 頼まれた手紙がある。この窓の所で読んだらいい。パトロール係のウェルズ巡査からのだ。」
西部から来た男は渡された小さな紙切れを開いた。読み始めた時はしっかりしていたが、読み終わった時は手が震えていた。 手紙はわりに短かった。
ボブ
俺は時間どおりに約束の場所に着いた。 だがお前が葉巻に火をつけようとしてマッチを擦った時、シカゴから手配されている男の顔を見たんだ。どういうものか、俺には手が下せなかった。だからひと回りして、私服刑事に頼むことにした。
ジミーより

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