速読書評『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』
山口インストラクター書評
『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』
岩田 松雄 (著)
254ページ
リーダーは、弱くてもかまわない。ザ・ボディショップ、スターバックスでCEOを務めた著者が語る、まわりに推されてリーダーになる方法。
【読書の所要時間】 34分(精読で1回)
この本を読んでみたいと思ったきっかけは経営者の方にもいろんなタイプの方がいらっしゃると思うのですが、元スターバックスとザ・ボディーショップの経営者でもある岩田さんがどのような方法でリーダーシップを発揮していったのか気になっていたからです。
ご本人も言及されていますが岩田さんが公演されるときに会場の方によく「普通のおじさん」と言われることがあります。会場の皆さんの思われているリーダーのイメージと少し違う感じがするようです。
わたしの中でリーダーシップとは何かというと人々を上手に引っ張っていく、カリスマをもっているというイメージがあります。岩田さんの経営スタイルから彼のリーダーシップを垣間見ることができます。リーダーが偉いわけではありません。ピッチャーとサードのどちらが偉いかと考えても意味がありません。社長とスタッフの方どちらが偉いかというのも岩田さんにとっては変わらないかもしれません。会社の方全てのメンバーが必要なのです。
現場のお店で働いているスタッフの方に積極的にコミュニケーションを取りにいきます。悩みやアイデアを聞いてあげるのです。スタッフの方は社長に直接声をかけられたらモチベーションがあがります。全ての人に気を配ってあげられる配慮と優しさも経営者となるためには必要かもしれません。
この本を読んでいて面白いなと思ったことは世間一般で考えられているリーダーシップと岩田さんのリーダーシップで大きな差があると感じました。例えば判断はスピーディでなくても大丈夫というものです。これには理由があってスピードを意識しすぎて間違った判断を避けるということです。
自分を良く見せようとか、相手の評価ばかり気にしていてはいけません。自分のためではなく会社のため、組織のため、部下のためという姿勢が大切だと思います。優れたリーダーになるためには優れた人間力が必要です。1日や2日で身につくものではありませんが、毎日の努力の積み重ねが重要です。
全体的な評価としてこの本を読んで良かったと感じました。この本を読んで様々な視点から経営者に必要な資質がどのようなものなのかイメージが湧いてきた気がします。将来経営者になりたい方はもちろんビジネスパーソンにも是非お読みして頂けたらと思います。
(山口インストラクター 2013年4月)