速読とは?速読の基本トレーニング方法を効果と併せて徹底解説
「もっと時間さえあれば…」「速読が出来れば良いのに…。」そう思われる方は少なくありません。
夢のようなスキルとして語られることが多いのが速読ですが、言葉の認知度に比べて実際に誰がどのようにどうやって行なっているかを知らない人が多いのも事実です。
このページでは速読とはどういったものなのか
どうやったら出来るようになるのか
誰にどんな効果があるのか
について老舗速読記憶術の専門スクールの目線から解説します。
1-1. 速読の定義とは:速読技術の概要
速読とは、通常の読書速度を上回る速さでテキストを読み、理解する技術のことを指します。
この技術は、単に目を文字に通す速さを上げるだけでなく、情報を効率的に処理し、記憶に定着させるための方法論を含んでいます。
速読の目的は、読書時間を短縮しながらも、理解度を維持または向上させることにあります。
速読という同じ言葉の中で多くの流派が存在し、理解度よりもをスピードを重視した方法や、再読を用いる方法、読み飛ばしを推奨する方法、スピードはそれ程速くなくても確実に理解する方法など、多くの考え方や方法論が存在します。
1-2. 速読の歴史:いかにして速読は発展してきたか
速読の概念は、20世紀初頭にさかのぼりますが、その方法と技術は年月を経るごとに進化し続けてきました。
日本においての初期速読ブーム時には、文章を頭の中で写真としてスキャンして落とし込む【写真記憶】という方法が流行しました。
しかし、この方法論は完成されたものでなく、出来る人と全く出来ない人で完全に2分化してしまい、習得確率が決して高いものにはならず浸透をすることはありませんでした。
その後、この【写真記憶】をベースに発展させた読み方へと変化を遂げるようになります。
目の動きをひたすら練習する方法、右脳を活用する方法、文章を斜めに読む方法など多くのアプローチに発展しています。
基礎的な理解から始まり、現代では科学的なアプローチによって、初期と比べてより多くの人々が速読技術を習得できるようになっています。
1-3. 速読のメリット:なぜ速読が求められるのか
速読技術を身につけることの最大のメリットは、時間効率の向上です。
情報過多の現代社会において、速読は知識習得や情報収集の速度を格段に上げることができます。
また、速読は集中力の向上、記憶力の強化、さらには脳の認識能力を高める効果も報告されています。
これらのスキルは、学業、仕事、日常生活において大きな利点となり得ます。
現代の時代を生き抜くには他者との闘いに勝利することも大事ですが、AIとの勝負に勝利できる思考力、情報処理能力、適応能力などが必要です。
受験であれ、仕事であれ、人間の基本的な能力を上げることが大きく求められるようになっているということを理解して行動することが大切と言えるでしょう。
速読技術の種類とその効果
2-1. チャンキング法:ブロック読みで理解を高める
チャンキング法は、テキストを小さな「チャンク」やブロックに分けて読む技術です。
ハーバード大学の心理学者、ジョージ・ミラー教授がマジカルナンバー7という人間の短期記憶に保持できる情報は7±2チャンクであるということを発表しました。
これは電話番号と同じような数字になりますが、読書に当てはめた際に文字を一言一句丁寧に読むことで使用チャンク量が増幅し、脳がオーバーキャパシティとなり読んだ内容が記憶されにくくなるということが起こりえます。
またチャンキング法やブロック読みをは一度に複数の単語やフレーズを認識し、全体の文脈を速やかに把握することができます。
この方法は、情報の処理速度を向上させ、長文読解時の理解度を高める効果を見込めるでしょう。
現在ミラー教授が発表したマジカルナンバー7の理論からミズーリ大学のコーワン教授の提唱するマジカルナンバー4(あるいは3)が浸透し始めています。
2-2. スキミング&スキャニング:スピードと効率を重視した読み方
スキミングとスキャニングは、読み飛ばしを活用し、特に情報収集や要点把握に有効な読み方です。
スキミングでは、文章の表面を素早く読み流し、大まかな内容や要点をつかみます。
一方、スキャニングは、特定の情報やキーワードを探し出すためにテキストを速く目を通す技術です。
これらの技術は、必要な情報を迅速に得るために役立ちます。理解度や読解力が求められるような文章には効果的ではありませんが、新聞やネットニュースのような日常的に取り入れるような情報に関してはこの読み方を活用することで大きく時間の短縮を見込むことができます。
2-3. フィンガーリーディング:誰にでもすぐに実践可能な確実にスピードと質が上がる方法
フィンガーリーディングはアメリカ・ユタ州で国語教師をしていたイヴリン・ウッドが発見した速読法です。
文字を指でなぞりながら読むことで読み飛ばしなどなく、確実な理解を促す読み方として活用されます。
10倍〜100倍のスピードは難しいですが、1.5〜5倍程度のスピードアップを見込める誰にでも実践可能なおすすめできる読み方です。
日本人の平均的な読書速度は分速500文字程度ですが、この方法で読むことでトレーニングなどなしでも分速600〜800文字程度へとスピードアップすることが見込めます。
また、フィンガーリーディングを活用することで無意識下での読み飛ばしを回避することができ、勉強などで必要な熟読をする際にとても効果的だと推測されます。
2-4. サブボーカル化の抑制:内声を減らして読む速度を上げる方法
サブボーカル化とは、読んでいる際に無意識に行う内声のことで、この内声を減らすことで読む速度を向上させることができます。
内声を抑制するトレーニングには、指やペンを使ってテキストを追うなどの方法があります。
この技術をマスターすることで、読書速度を大幅に向上させることが可能です。
しかし、このサブボーカル化の抑制を意識しすぎて字面を眺めているだけの状態となり、理解度が下がってしまうこともあります。
理解度が下がらないことを意識して取り組むことは重要と考えた方が良いです。
速読を学ぶためのステップ
3-1. 速読の基本と環境の整備
速読を習得する上で基礎となるのは、トレーニングで目と脳を鍛えること、集中がしやすい環境を確保することです。
姿勢を整えることも大事で、背筋を伸ばし、適切な照明のもとで読むことで、疲れにくく集中しやすい状態を作ることも期待できます。
また、外部からの干渉が少ない静かな場所を選ぶことも、集中力を高める上で重要です。
精神科医で作家の樺沢紫苑氏は著書の中でテキサス大学の研究について書いていますが、スマホを全く利用していなくても置いているだけで集中力は削がれ、破壊するということを言っています。
現代社会においてスマホは切っても切り離せない存在となっておりますが、実際スマホ普及率は97%を超え、利用時間も2022年の調査で1日平均175分利用しているという結果が出ています。これは読書だけに当てはまるものではなく、集中をしなければならないのであれば身の回りからスマホのようなディストラクションになるものを遠ざけた方がより良い時間を過ごせるということではないでしょうか。
3-2. 目のトレーニング:視野を広げる練習法
速読においては、目の動きを効率化することが欠かせません。
視野を広げ、一度に多くの文字を認識できるようになるためには、目のトレーニングが効果的です。
例えば、目を動かさずに文字を読む練習や、視点を素早く移動させる練習があります。
眼球は直筋と斜筋というものが囲まれており、意図的にこれらの筋肉を鍛えることで視野の拡大だけでなく疲労しにくい目づくりによる集中力アップも期待できます。これらのトレーニングにより、読む速度が向上するだけでなく、理解度アップにもつながるでしょう。
3-3. 練習方法と日常での取り入れ方
速読技術の習得には、日々の練習が不可欠です。
最初はゆっくりとした速度で読み始め、徐々に読む速度を上げていくことが重要です。
また、速読技術を日常の読書に取り入れることで、自然とスキルが向上します。
例えば、新聞を読む際にスキミングやスキャニングを実践する、小説を読む際にチャンキング法を試すなど、様々な読み物で速読技術を活用してみましょう。
速読に関するよくある誤解
4-1. 速読=理解度が下がる?
多くの人が速読を実践する際に心配するのは、速度を上げることで理解度が低下するのではないかという点です。
カリフォルニア大学サンディエゴ校の心理学者であるキース・レイナー教授は読書速度と理解度はトレードオフの関係であると提唱しました。
この実験では速読を学んでいない一般的な人を対象に読むスピードが上がることで理解度が下がるという実験をしています。
その点、この教授の提唱していることは間違いありません。
しかし、適切な速読技術を用いれば、読む速度を上げつつも、高い理解度を維持することが可能です。
弊社(SP速読学院)が行なっている研究で速読受講生と一般的な大学生(対象の多くは国立トップ大学生)を対象に読むスピードを変化させた中で問題への正答率は変化するかということを行いました。
その結果、速読受講生が一般的な大学生よりも正答率が平均よりも3%以上高くなるという結果になりました。
どれだけ優秀な頭脳を持っていたとしても文章を正確に理解せずに問題を解くことはとても困難です。
情報処理能力と読み飛ばしにならない視野を鍛えることにより、トレーニング前より確実な能力アップに繋がります。
正しくトレーニングを行うことで理解度を保ったままで読むスピードを上げることは可能です。
4-2. 誰でも速読が可能なわけではない?
速読技術は誰にでも学ぶことができ、年齢や現在の読書速度に関わらず、練習によって速読スキルを向上させることができます。
スポーツや楽器などでもそうですが、個人差が出るとはいえ練習を重ねることによって練習前よりも確実に能力アップはします。
一般的に速読というイメージが本をペラペラとめくって読むことを想像されますが、トレーニングにより平均速度の5倍となる分速2,500文字程度までは到達可能です。
あなたに合った学習方法やトレーニングをサポートしてくれるスクールを見つけることが成功の鍵となります。
しかし、速読が可能でない人も少なからず存在します。
言語障害を患っている方、文章をゆっくりでも読めない方、そもそもその文章の言語を習得していない方などは速読をすることは困難であると言えるでしょう。
ゆっくり読んで理解できるものであれば習得は可能だという認識を持たれるのがいいのではないでしょうか。
4-3. 速読技術の限界とは何か
速読にも物理的な限界は存在します。
人間の認識速度や脳の処理能力には上限があり、無理な速度で読むことは理解度の低下を招く可能性があります。
重要なのは、自分にとって最適な読書速度を見つけ、効率的に情報を処理することです。
速読技術はその手助けをするものであり、無理な速度での読書を推奨するものではありません。
また、目が追いつかないスピードやページめくりの限界の速度以上で読むことも出来ません。
スピードに固執しすぎずに読書の本質を忘れない読み方を心がけましょう。
速読のためのツールとアプリ
5-1. 速読を支援するおすすめのツール
市場には、速読を支援するための様々なツールがあります。
例えば、目の動きをトレーニングするための特別なメガネや、読書速度を徐々に上げていくための本やマニュアルなどがあります。
これらのツールは、速読技術の基礎を学び、練習するうえで大いに役立ちます。
以前弊社と合同でセミナーを開催したビジョナップもスポーツ向けと読書向けで用途は違えど、脳と目を鍛えるという点で一定の効果を見込むことができます。データは多くはないですが、このメガネの利用者は一般的な方の初期速度に比べ、平均約1.6倍ほどの速度で読めていました。速読をスポーツのために考えているのであれば検討をされるのもお勧めします。
5-2. 効果的な速読トレーニングページの紹介
速読を無料でトレーニング弊社ホームページ内で5倍速無料速読トレーニングのページを公開していおります。
登録なども必要なく気軽にトレーニングをすることができますので是非ご活用ください。
また、手っ取り早く効果を実感したいのであれば、弊社の無料体験レッスンをお勧めしています。
これまでの受講生は1時間のレッスンで初見文章が平均的な速度の2.7倍まで上昇してきました。
具体的な目標がある、受験や資格試験がある、一人ではトレーニングを継続できないという方には特にお勧めです。
実践者の体験談
6-1. 速読を習得される方々の傾向
速読を受講される方は幅広くいますが、弊社に通われる方の傾向はある程度決まっています。
それは時間が有限で大切なものだと認識されている方です。
その中でも特に多いのは以下のような
⦅1⦆国語の苦手な中学受験生/共通テストでの英語科目でスピード対策をしたい受験生
⦅2⦆業務効率を上げたい社会人
⦅3⦆時間に追われる経営者/個人事業主
⦅4⦆論文など多くの書物を扱う研究者
⦅5⦆TOEICや司法試験などの資格試験を受ける社会人など
具体的な用途が決まっている人が多いです。
もちろんこれから読書を始めたい、積読を解消をしたい人もたくさん受講されてきます。
その他にも動体視力を上げたいスポーツ選手、情報処理能力を上げたいプロトレーダー、セリフを早く覚えたい役者、プロゲーマーの方などもこれまで受講されてきました。
とても汎用性の高い能力になるので、本を速く読む以外でも様々な方面で使うことのできるスキルです。
6-2. 速読技術を活用した具体的な事例
速読の体験談として以下のようなものがあります。
・大学受験のスピード対策で受講をされた方→詳しくはこちら
・大学講師から教授まで駆け上った方→詳しくはこちら
・資格試験対策に使われた方→詳しくはこちら
これらの方々以外にも多くの体験事例があります。
もっと体験談を見たいという方はこちらをご確認ください。
SP速読学院の実績
常人の20倍となる分速1万文字を可能にするなど、高いレベルでの速読の習得が可能です。
さらに少人数(個人指導)制のレッスンを採用することにより、生徒様一人ひとりにあった速読の指導やカリキュラムの作成が可能となっております。
メディアの実績は業界でもトップクラスで
NHK「テストの花道 ニューベンゼミ」,MBS「林先生が驚く!初耳学」
NHK[あさイチ」、日本テレビ「ズームイン!! SUPER」
などの各種メディアにも取り上げられ、SP式速読の実績が評価されています。