速読教室の比較 | SP速読学院

速読教室の比較

速読の技術
ひとくちに「速読」といっても、さまざまな手法があります。
現代の速読で代表的な3つの速読法と、その問題点をあげます。
この3つの速読法は高レベルなスキルではないため、独学でも習得できるでしょう。

速読の方法と問題点
計測のときに下記の手法を使うのは間違いです。
脳のストック(脳の図書館のようなもの。心内辞書)を使って読んでいるので知っている文章が速く読めるのは当たり前です。
Repeat reading(再読)=同じ本を繰り返し読む手法。
 一度読んだ本を繰り返し読み、内容を記憶に残すことで、理解度やスピードを上げます。
  [再読の問題点]
  あくまで何度も読んで理解度やスピードをアップするため
  子ども向けなど簡単なものでないかぎり、
  初めて読む本での理解度やスピードをあげるのは困難。

Skimming(飛ばし読み)=最初や最後の段落だけを読んでいく手法。
 文章全体のうち最初と最後の段落だけを読み、概要をつかみます。

Scanning(拾い読み)=キーワードだけを拾って読む手法。
 文章の中で重要と思われるキーワードのみを拾い、概要をつかみます。
  [飛ばし読み/拾い読みの問題点]
  ビジネス書や実用書などの内容に対して、すでに背景や概念の知識があれば
  飛ばしても理解できるものの、
  小説や専門書・テスト問題など初めての文章では速読が使えません。


SP式速読法は上記のいずれの手法とも違います。
SP式速読法は上記の問題点のすべてを解決した
認知科学、脳科学に基づいたワーキングメモリ型の手法です。

No. 種類 目安の速度
具体的な方法
1 左脳系 【分速 1,500~3,000文字】
◎ 文章を前から順を追って読む手法。
初めて読む本で2~5倍の読書スピードまでいけば役立つ。
分速2,000文字程度なら、本やソフトで習得可能。
ただし、現実には「再読」でこの手法を用いる教室が多い。
例)学習塾
速読インストラクターなしでパソコン画面を眺めるトレーニングが中心になっている。
初めて読む国語の長文読解の読解速度の上達が遅い。
2 再読系 【分速 1,000~10,000文字】
◎ 内容をイメージしながら、同じ本を何度も読んで速く読む手法。
繰り返し読むため、頭の中に内容や知識がインプットされる。
そのため初めて読んだ時よりも3倍以上の速さで読めるようになる。
つまり、初めて読む本ではあまり速く読めるようにならない。
速読教室の約9割がこの「再読」で速読を行っている。
例)ディズニー映画を小説化した本で何回も再読しトレーニングを行う。
3 右脳・左脳系 【分速 2,000~30,000文字】
◎ 始めは文章を前から順を追って理解し、上達した時点で複数行を同時に読む手法。
イメージしながら読める速度が上がると、再読したときに複数行で読めるようになり、結果的に読むスピードが増す。
初めて読んだ本が、この手法で速読できるようになると、実力がついたと言えるが、通用するのは小説や一般書くらい。
ただし、この手法を使いながらも「再読」させる教室が多い。
4 ワーキング
メモリー系
【分速 2,000~30,000文字】
◎ 脳の情報処理センター(ワーキングメモリー)を鍛えて、文章をイメージに変えて速く読む手法。
SP式はこのワーキングメモリー系に該当する。
最新の脳科学を応用し、速読と記憶術を同時にトレーニングすることで、本の内容全体を理解するだけでなく、しっかりと記憶しながら速く読める=速読で精読・熟読が可能になる。
そのため、小説や一般書だけではなく、専門書や英語、受験などにも応用できる。
脳を高速化させることによって、「再読」や「飛ばし読み」といった手法を用いずに速読が習得できる。
5 超能力系 【分速 10万~100万文字】
◎ 稀に見た物をそのまま記憶できる超人がいるが、一般人には習得困難な手法。
もし本を1ページ眺めただけで、一字一句まちがわずに書き出せるなら、天才的。この手法をかかげている教室は、ほとんどが「再読」と「飛ばし読み」を用いている。
例)眼筋トレーニングをせず1冊3分で読めると主張。1冊3分は秒速約800文字。
この速度で理解して読むのは困難。飛ばし読みと再読の技術を用いていると思われる。
6 飛ばし読み系 【計測不可】
◎ 自分が必要とする部分のみを探し出し、読む手法。 「斜め読み」「拾い読み」とも呼ばれる。
スピードは速いが、理解が伴いにくいのが難点。
ただし、あらかじめ知識が多い人は、飛ばした部分の知識を補うことができるので、理解できる。
1~3日間で速読をマスターできると謳う講座は、この「飛ばし読み」の手法を用いている。

一般人の読書
スキャニング
(情報を探す)
全体理解
(文脈がつながる)
精読(正確に理解) 熟読・読解力
(深く考える)
読書速度 すごく速い 速い 普通 遅い
理解 すごく浅い やや浅い 正確に理解 深く理解
記憶 すごく低い 低い 個人差あり 高い

一般的に読書スピードが速くなると理解や記憶が低くなります。
本当に速く読める人は一目で理解できる文字数が多い。又、理解や記憶も落ちません。

橘遵は辰巳法律研究所(司法試験予備校)で3年間法律速読を担当し、熟読中心の生徒を伸ばすことに大変苦労しました。
そして全体理解や精読を使い分けて精読・熟読を伸ばすノウハウを開発しました。

SP式の読書
全体理解(初見) 精読(初見) 熟読・読解力(初見)
読書速度 20倍 10倍 5倍
理解 文脈がつながる 正確な理解 深い理解
記憶 インプットは弱い インプットレベル アウトプットレベル

SP式 … 記憶インプットレベル、アウトプットレベルの精読・熟読でスピードアップ。読解力もアップする。

他の速読教室の読書の現状
スキャニング(再読) 全体理解(再読多い) 精読 熟読・読解力
読書速度 20倍以上 5~10倍 トレーニングなし
計測なし
トレーニングなし
計測なし
理解 すごく浅い
再読で飛ばし読み
浅い × ×
記憶
(しない所が多い)
単語書き出し 再読でアウトプット × ×

スピードを重視しています。再読でスピードを上げるところが多いです。
精読・熟読のトレーニングを行っているのは、SP速読学院の他には学習塾に速読を指導している協会さんです。
ここは受験に必要な初見の熟読スピードがなかなか上がってこない悩みがあるようですね。

本物の知識が身につく速読術 無料体験

日本の速読教室の現実

 「再読」「飛ばし読み」「拾い読み」の3つの速読技術は、とくに「1日~3日で速読がマスターできる」と謳っている速読教室が主に用いる手法です。「再読」と「飛ばし読み/拾い読み」を組み合わせれば、たしかに1冊を10分で読むことは可能です。しかしこの手法では、繰り返し読んで頭に入れたことを思い出しながら速く読んでいるだけで、それは本当の速読とは言えません。
初めて読む本を速く読めてこそ、本当の速読力が身に付いたと言えます。

しかも、もし本当の速読を身につけたいのであれば、1日~3日の訓練では困難なのです。

 読む速度を上げるには、一目で理解できる文字数を増やすことが不可欠。一目で多くの文字を理解できるようになるには、トレーニングで目の筋力をアップさせなければなりません。筋肉をつけるには、当然時間がかかります。もし、一目で一行30文字位の文字を理解するようになりたければ、平均20日間ほどのトレーニングが必要なのです。

さらに、心理学によれば、人の集中力は50~90分。1日8時間も速読トレーニングした場合、個人差はありますが休憩をはさんでも実質3~5時間くらいが集中できる限界です。

そう考えると1日~3日でマスターできる速読は、初級レベルです。身につけられたとしても、初めての読む本を速く読むことができる本当の速読術ではないでしょう。

よい速読教室の見分け方

ダイヤモンドが本物か偽物かは、素人ではなかなか見分けられません。また、骨董品が本当に値打ちのあるものであるかどうかも、鑑定人でないと見分けられないのです。ここで、速読教室の完成度の見分け方をいくつか示してみましょう。これから速読を習ってみたい人にお役に立てるはずです。

チェック
項目
完成度が高い 完成度が低い
音読 自然にとれてくる 音読が残る
返り読み 自然になくなる 返り読みの癖がある人は変化しない
記憶 初めて読む本で記憶に残る 再読して記憶に残る
イメージ 小説の内容が映画のように頭に入ってくる 再読してイメージに残るようになる
イメージ
記憶
イメージ記憶を重視 写真記憶を重視
修得の
実感
4000~5000文字/分を越えて速読がマスターできたと実感 数字があがっても、初めて読む本では上達の実感がもてない
速度 1冊の読破時間が確実に短縮する 初めて読む本で時間を計測すれば以前とたいして変わらない
読書速度
計測
違う文章・その人が普段読んでいるレベルの本で計測する 同じ文章や児童書で計測する
精読 細かい部分まできちんと理解して速く読むことが出来る 精読ではスピードは変わらない
インストラクター 初めて読む本で分速1万文字レベルの速読をマスターしている 初めて読む本で分速2000~3000文字レベルの速読をマスターしている
成績 精読・熟読もスピードアップし問題文をしっかり考えて3回は読めるので成績もアップする 速読の効果が精読・熟読に及ばないので成績もあがりにくい
読解力 熟読で何回も速く読めるので読解力は向上する 大雑把な速読の読み方は読解力を下げる
集中力
(休憩せずに読める量)
初めての本で3~10倍の量を読む集中力が身につく 集中力に変化は見られない
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